都立 光が丘公園(練馬区)にある「光が丘公園バードサンクチュアリ」は、面積2.4ヘクタールの保全区域。
人間が立ち入ることができるのは、一角にある観察舎に限られています。
観察舎は土・日曜日と祝日に公開されており、備え付けの望遠鏡でバードウォッチングを楽しむことができます。
小さな緑地ですが、自然環境が失われた都会では、野生の生きものに貴重なすみかを提供している、かけがえのない場所です。
渡り鳥の中継地、繁殖や越冬の場として、年間60種以上の鳥類が確認されています。
開園日時
開園日 | 土・日曜日、国民の祝日 (※12月29日~1月3日は休園) |
開園時間 | 9:00~16:30 |
「平日開園」について
2014年度より、光が丘公園の指定管理者(東京都公園協会)の協力のもと、平日にも開園することになりました。
一般向け、あるいは学校などの団体向けとして 年12回 実施しています。
一般向けの平日開園日の時間・内容は、通常の開園日と同様です。
(団体向けの平日開園日には、一般の方は入場できません。)
日程は、現地の掲示もしくは光が丘公園バードサンクチュアリのブログをご覧ください。
「夜開園」について
毎年、7月・8月の一部の開園日で「夜開園」を実施しています。
夜開園日は、開園時間が 16:00~21:00 になります。
(年によって変わる場合があります。詳細・日程は、光が丘公園バードサンクチュアリのブログをご覧ください。)
夜開園中は、コウモリや昆虫の観察イベントを随時実施しています。
普段とは異なるバードサンクチュアリをお楽しみください。
交通アクセス
- 所在地
東京都練馬区光が丘4-1-1 - 電車でお越しの場合
都営地下鉄大江戸線「光が丘駅」下車
徒歩10分 - 都立光が丘公園内
※入口は南側の1箇所のみ
イベント・企画展
バードサンクチュアリでは、観察舎での自然観察のほか、季節に合わせて、自然に親しむ体験イベントや企画展などを行なっています。
イベント案内はこちら
ブログ、毎週更新中!
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光が丘公園バードサンクチュアリの生い立ち
光が丘地区は、戦前はなだらかな台地に畑や屋敷林が広がっている武蔵野の農村でした。
1943年(昭和18年)、戦況の悪化にともない、帝都防衛のために陸軍成増飛行場が建設され、戦後は米駐留軍成増家族宿舎(グラントハイツ)として米軍に接収されました。
その後、粘り強い基地返還運動が行われ、1973年(昭和48年)の返還を経て、新たに「光が丘」と命名されました。
グラントハイツの跡地は、練馬区議会による協議と地域住民からの要望の結果、跡地面積の3分の1に当たる緑の大公園をつくる計画が立案され、光が丘公園が建設されました。
公園整備に当たっては、身近に自然とふれあえる場所としてサンクチュアリが計画されました。
計画には自然環境の専門家が携わり、さまざまな鳥類の誘致可能性を検討して池や樹林が造成されました。
1985年(昭和60年)にバードサンクチュアリとして開園し、その一角にある観察舎は毎週、野鳥観察に訪れる市民で賑わっています。
参考文献:加藤竜吾(2004)都立光丘高等学校公開講座「光が丘学」改訂新版.東京都立光丘高等学校
サンクチュアリとは?
サンクチュアリ(Sanctuary)とは、英語で「聖域」や「教会」を示す言葉です。
昔、悪いことをした人であっても教会へ逃げ込めば捕まえられなかったことから、「野生生物にとっての避難所」「保護区域」という意味で使われるようになりました。
日本では、1981年に「日本野鳥の会」が北海道に「ウトナイ湖サンクチュアリ」を設置して以来、各地に整備されるようになりました。
光が丘公園バードサンクチュアリでの活動
光が丘公園バードサンクチュアリの管理運営は、光が丘公園の指定管理者(東京都公園協会)からの委託により、当会が行っています。
開園日には、スタッフが鳥や自然についての質問に答えたり、観察のお手伝いをしたりしています。
名前はバードサンクチュアリですが、ここは鳥だけのための場所ではありません。
武蔵野の生物相を保全・復元するために、さまざまな動植物の生息環境として維持・管理する作業を、平日(非開園日)に行っています。