生態工房とは活動について参加する支援する
 植生(植物の広がり)を維持する作業のことを「植生管理」と言います。
 当工房では、池、湿地、休耕田、草地、雑木林、植林地などのさまざまな環境で、在来植生の維持・育成、外来植物の抑制と在来植生への転換を行っています。

ヒメガマの刈り取り

植生管理の意義
 公園緑地の自然環境は、公共の場所として良好に保たなければなりません。保全区域や自然観察園などに指定している場合には、なおのこと本来の自然環境を保持するべきです。しかし現実には、「自然のままに」という理由で放置され、セイタカアワダチソウなどの外来植物が優占していたり、クズやササが伸びて他の植物を覆ってしまっていることがあります。せっかく緑地として場所を確保してあっても、管理が適切でないと、野生生物にとって利用しにくいばかりか、人間からも見向きもされなくなってしまいます。
 
すすき原っぱでの自然観察 植生管理を行うことによって、さまざまな植物とそれに依存している昆虫、魚類、鳥類などの生物を保全し、人々に自然学習の機会や心なごむ風景を提供することができるのです。
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植生管理の対象
 当工房では、主に公園緑地や保全地域の自然植生を対象として植生管理を行っています。
 このほか、芝生や庭園のように本来の自然条件では自生しない植物を人為的に維持している区域を、生きものの生息地として管理・転換している例もあります。
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植生管理の方法
 植生管理には、対象とする植生や管理目標に応じてさまざまな方法があります。機械を用いる大規模な作業から、手で草を抜くようなものまでさまざまです。公園緑地では通常、刈り取り、抜き取り、伐採などの方法が用いられます。このほか、火入れ、放牧、湛水などの方法があります。
 
植生管理の方法
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フィールド
 当工房は以下の緑地で植生管理を行っています。いずれの施設も鳥類の保全を目的とする施設であるため、鳥類の生息環境維持と、観察の便宜の確保を念頭に置いて管理しています。
 ここに生息している生物は鳥類だけではありません。当工房は、この区域がさまざまな在来の生物にとって生息しやすいように維持されるべきであると考え、生物の定期観測(モニタリング)を行いながら管理を行っています。
 
 都立光が丘公園バードサンクチュアリ
   (財)東京都公園協会から受託
植生調査

 以下の緑地では、生きもののすみかとしての草原景観を保全・育成するために、市民参加の管理作業を行っています。
 都立光が丘公園「すすき原っぱ」
   自主事業
直翅類の調査
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